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『安穏 100号の軌跡』    小川英爾

2017年9月

 

偶然の重なり
 本誌『妙の光』が、住職交代のこのときに奇しくも復刊100号を迎えました。決して意図したことではない全くの偶然です。11月の法灯継承式の記念品に、住職在任40年をまとめた記念誌を準備中なので、今回の号は少し簡略化するつもりでした。ところがそれが100号になることが分かり逆に増ページになってしまいました。
 寺は檀信徒を中心とした皆さんのものですから、少しでも親しく身近に感じて欲しい、それを一番に心掛けてきたつもりです。お釈迦様の教えと日蓮聖人の教えは、私の中でぶれなければ、直接お伝えするのは二番目でいいと考えてきました。お恥ずかしい内容でしたが継続は力なりの言葉通り、少なくとも後世への記録としては意義あるものになったと思っています。

そもそもの始まり
 父である先代住職が20代後半に始めたのが3号でストップ。再開して25号まで継続して、66歳の遷化(僧侶の死)で途絶えてしまいました。ガンの病床で原稿の修正をしていた姿がいまだにまぶたから離れません。現在の妙の光≠フ標題は当時の先代の文字です。
 私としてはまた途中で休むわけにいかないので、再々開はなかなかな決断できませんでした。就任17年後、安穏廟が軌道に乗り檀信徒が増えていよいよ必要性に迫られました。そこで継続の負担が重くならないよう、写真を入れ、インタビューや寺の動きでページが埋まることを考え、現在の基本型が出来ました。
 一番の人気ページと言われる妻なぎさの寺庭から≠熨1号からありました。最初は遅かった筆も今では皆さんからのおだてに乗せられて?毎回唸っている私をしり目にさらさらと書きあがります。
 近年各地の寺でこうした寺報の必要性が理解され、『妙の光』を参考にしましたと言ってくださる寺の多いことは嬉しい限りです。それでもカラーでこれほどの質とページ数を維持できたのは、編集・デザイン・発送のボランティアの方々のおかげです。
 ことに復刊から先ごろまで印刷を格安で担当されたアダチプリントの足立鉄三社長には大変お世話になりました。それがご縁でご夫妻は今、安穏廟に埋葬されています。2代目社長にもそのまま引き継いでいただきましたが、昨今の印刷不況と健康上の理由から廃業のやむなきに至りました。その際もしっかり信頼置ける会社を紹介いただきました。諸行無常、時の流れを痛感します。

これからの方向性
 当初は白黒の小さなA5版でしたが、やや大きなB5版、そして現在の一部カラーA4版へと変わりました。いま流行の新しい通信手段による速報性も大事です。一方で記録として残る、さらには高齢者にもじっくり読めることも忘れない方が良いと思います。今後の『妙の光』は新住職の方針次第ですが、妙光寺が皆さんにとって一層身近になる工夫を続けていってほしいと願っています。

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